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東海地方の地震の歴史

はじめに

日本は世界で最も地震が多い国で世界全体で放出される地震エネルギーのうち約20%が日本の周辺に集中していると言われるほど地震多発地帯となっています。さらに沿岸部は津波の被害にあうリスクが高いということもあって地震に関連する自然災害による影響の受けやすさでは最悪な地理的条件となっています。東日本大震災ではインフラの通った日本でも2万名近い死者・行方不明者を出しています。

東海地方は東海地震・南海トラフ地震・首都直下地震などでも大きな被害が予想されています。特に東海地震ではマグニチュード8.5クラスで震度7の大地震さらに20メートル級の津波が来ることも考えられます。特に濃尾平野は低地が続くうえに人口が多いこともあって人的・経済的にも大きな被害の発生が予測されています。大きな警戒をすべき地域といえます。

愛知県の地震の歴史

愛知県は以前に思ったほど地震は来ていません。ただ起こるとマグニチュード8クラスの大きな地震が度々来ています。愛知県は今後東海地震などで大きな被害の発生が予想されています。工場などの大型施設を有しているところは地震保険などの検討をしてみてもいいのかもしれません。

715年(霊亀元年)7月5日:近江国地震で山崩れで天竜会が決壊して住家流出などの大きな被害、マグニチュード7.5弱
1498年(明応7年)9月20日:明応地震で大津波が発生。渥美半島を中心にして多数の死者が発生、マグニチュード8.3
1586年(天正13年)1月18日:天正地震で死者5000名、建物の倒壊も発生、マグニチュード7.8
1605年(慶長10年)2月3日:慶長地震で死者1万から2万名、関東から九州までに津波で和歌山・徳島・高知では大きな被害、マグニチュード7.9
1685年(貞享2年)不明:三河地震で数多くの死者、渥美郡で多くの人が被害、マグニチュード不明
1686年(貞享3年)10月3日:遠江三河地震で三河田原城で大きな被害、マグニチュード7.0
1707年(宝永4年)10月28日:宝永地震で三河と尾張で死者19名、豊橋で大きな被害、マグニチュード8.6
1718年(享保3年)8月22日:遠山谷の地震で死者50名、マグニチュード7.0
1854年(安政元年)12月23日:安政東海地震で三河と尾張で津波で死者60名、マグニチュード8.4、24日にも大きな余震
1891年(明治24年)10月28日:濃尾地震で三河と尾張で死者2339名、家屋全壊68899棟、マグニチュード8.0
1944年(昭和19年)12月7日:東南海地震で津波で大きな被害、死者438名、住家全壊6411棟、マグニチュード7.9
1945年(昭和20年)1月13日:直下型の三河地震で死者2306名、住家全壊7221棟、西尾・安城で大きな被害、マグニチュード6.8
1946年(昭和21年)12月21日:南海地震で死者10名、住家全壊75棟、マグニチュード8.0
2004年(平成16年)9月5日:紀伊半島南東沖地震で負傷者7名、マグニチュード7.4
2009年(平成21年)8月11日:駿河湾地震で負傷者3名、マグニチュード6.5

岐阜県の地震の歴史

岐阜県は江戸時代と明治時代に度々大きな地震が来ています。最近は大きな地震は来ていませんが今後も警戒をすべき地域といえます。また焼岳の噴火も1度あります。岐阜も今後東海地震などで大きな被害の発生が予想されています。工場などの大型施設を有しているところは地震保険などの検討をしてみてもいいのかもしれません。

745年(天平17年)6月5日:美濃地震で民家や仏寺の倒壊多数、マグニチュード7.9
762年(天平宝字6年)6月9日:美濃飛騨地震で大きな被害、マグニチュード不明
1586年(天正13年)1月18日:天正地震で白川郷で山津波、戦国大名など死者多数、大垣で家屋倒壊多数、マグニチュード7.8
1662年(寛文2年)6月16日:寛文近江地震で美濃で家屋被害多数、マグニチュード7.5前後
1707年(宝永4年)10月28日:宝永地震で美濃で家屋倒壊400棟、マグニチュード8.6
1833年(天保4年)5月27日:美濃西部地震で死者11名、大垣で山崩れ、マグニチュード6.3
1847年(弘化4年)5月8日:善光寺地震で圧死者数十名、家屋倒壊多数も詳細不明、マグニチュード7.4、
1854年(安政元年)12月23日:安政東海地震で美濃地区南東部で大きな被害、マグニチュード8.4、24日にも大きな余震
1855年(安政2年)3月18日:飛騨地震で死者12名、家屋倒壊2棟、マグニチュード6.8
1858年(安政5年)4月9日:飛越地震で飛騨地区を中心に死者203名、家屋全壊319棟、越中でも大きな被害、マグニチュード7.1
1891年(明治24年)10月28日:濃尾地震で三河と尾張で死者7273名、家屋全壊142177棟、家屋半壊80324棟、マグニチュード8.0
1909年(明治42年)8月14日:姉川地震で死者6名、住家全壊6棟、マグニチュード6.8
1944年(昭和19年)12月7日:東南海地震で津波で大きな被害、死者・行方不明者16名、住家全壊406棟、マグニチュード7.9
1946年(昭和21年)12月21日:南海地震で死者32名、住家全壊340棟、マグニチュード8.0
1961年(昭和36年)8月19日:北美濃地震で死者3名、白鳥などで被害、マグニチュード7.0
2004年(平成16年)9月5日:紀伊半島南東沖地震で負傷者2名、マグニチュード7.4

三重県の地震の歴史

三重県は愛知・岐阜以上に多くの地震が来ています。特に江戸時代に地震が多く来ているのが分かります。 最近はあまり大きな地震は来ていませんが今後も大きな警戒をすべき地域といえます。三重も愛知や岐阜などと同様に東海地震などで大きな被害の発生が予想されています。工場などの大型施設を有しているところは地震保険などの検討をしてみてもいいのかもしれません。

684年(天武13年)11月29日:天武地震と津波で多くの死者、マグニチュード8.3
887年(仁和3年)8月26日:仁和地震で京都を中心に大きな被害、マグニチュード8.5弱3
1096年(永長元年)12月17日:永長地震で伊勢で津波、マグニチュード8.5弱
1099年(康和元年)2月22日:康和地震で南海沖で大きな被害、マグニチュード8.3弱
1361年(正平16年)8月3日:正平地震で熊野神社の社殿などが倒壊、マグニチュード8.5弱
1498年(明応7年)9月20日:明応地震で伊勢付近を中心に5000名超の死者、マグニチュード8.5弱
1605年(慶長9年)2月3日:慶長地震で伊勢で津波、マグニチュード7.9
1707年(宝永4年)10月28日:宝永地震で尾鷲を中心に津波で死者1127名、家屋全壊・流出3800棟超、マグニチュード8.6
1854年(安政元年)7月9日:伊賀上野地震で上野を中心に死者600名、家屋全壊600棟、マグニチュード7.5弱
1854年(安政元年)12月23日:安政東海地震で津で大きな被害、津波あり、マグニチュード8.4、24日にも大きな余震
1891年(明治24年)10月28日:濃尾地震で三河と尾張で死者1名、家屋全壊625棟、家屋半壊80324棟、マグニチュード8.0
1899年(明治32年)3月7日:紀伊大和地震で死者7名、負傷者62名、マグニチュード7.0
1944年(昭和19年)12月7日:東南海地震で津波で大きな被害、死者・行方不明者406名、住家全壊1826棟、流失家屋2238棟、マグニチュード7.9
1946年(昭和21年)12月21日:南海地震で死者11名、住家全壊65棟、マグニチュード8.0
1952年(昭和27年)7月18日:吉野地震で死者9名、負傷者136名、住家全壊20棟、マグニチュード6.7
1960年(昭和35年)5月23日:チリ地震の津波で住家全壊と流失3棟、マグニチュード9.5
2004年(平成16年)9月5日:紀伊半島南東沖地震で負傷者8名、マグニチュード7.4
2011年(平成23年)3月11日:東日本大震災で負傷者1名、マグニチュード9.0

まとめ

愛知・岐阜・三重の東海3県は今までに多くの地震で大きな被害の出ている地域です。今後も東海地震や南海トラフ地震などの発生が予想されており大きな被害の出ることが予想されます。この地域は濃尾平野という低地が続いているので大きな津波が来てしまうと甚大な被害を受けてしまう可能性があります。人口も多いですので被害が拡大する可能性も懸念されます。

東海3県の場合も特に地震や津波に対する備えが必要になってきます。耐震構造の建物を作る・低地に作らずに高台に作る・建物と建物の間をある程度空けるなどの対策も必要そうです。

企業の場合は建物の損害や営業をできなくなってしまった時の補償として地震保険を考えてもいいような気がします。万一の大きな損害に対して備えをしておくことも大事です。

ただ地震保険には難しい問題があります。それを以下で説明します。

参考資料
地震保険の理論と実務:栗山泰史・五十嵐朗著

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